冨樫先生の作品にハズレ無し
現在30代~40代であれば学生時代に毎週胸を熱くしていたであろう週間少年ジャンプ黄金時代。
その中でも色々と語り継がれることの多い「幽☆遊☆白書」。
学校の休み時間には皆でジャンプを囲んで、「何で今週は下書きみたいなままなんだ?」と大人の事情が分からない少年達を戸惑わせたものです。
その「幽☆遊☆白書」が終了した後、充電期間を経て書いたSF&コメディ作品がこの『レベルE』です。
『レベルE』のあらすじ
本作品は週間少年ジャンプにおいて1995年~1997年の間に連載されました。
個人的には冨樫作品で一番好きかも知れない、というか一番読んでいると思います。
主人公はドグラ星という星からやって来た王子。
非常に頭がキレるが性格が最悪のバカ王子が何故か山形県にやって来て、そこで出会った筒井青年の家に転がり込むところから話が始まります。
絵もストーリーも安定していて、今読んでも非常に好きな作品です。
『レベルE』概要
山形県を舞台にオカルト的な要素の強い、宇宙人を題材としたSF作品。地球にやって来たドグラ星のバカ王子が暇つぶしに起こす悪ふざけを軸とした物語がオムニバス形式で展開される。
『週刊少年ジャンプ』誌上において1995年42号から1997年3・4合併号まで掲載。『幽☆遊☆白書』に続く、作者3作目となる連載作品。「アシスタントを使わず一人で描いたらどうなるか」ということに挑戦した作品であるため、同誌としては異例の月1での連載となった。
タイトルは作者が当時見ていた映画『LEVEL4』をもじってつけたが、エイリアン (Alien) の頭文字をEだと勘違いしていたため「レベルE」と命名された。担当にそれを指摘された作者は「『E.T.』のEだ」と苦しくも弁解したとコミックス『HUNTER×HUNTER』の余白部で吐露している。
作中、山形県勢初のベスト8進出を熱望する高校野球ファンが登場する。これは1995年発表当時、山形県勢は高校野球では春夏通じてベスト8に入ったことがなく、新潟県勢と共に下位に甘んじていたため[1]。
2011年にテレビ東京系列 (TXN) でアニメ化された。
この作品のココがイイ!
1.安定した絵柄と冨樫ワールド全開のストーリー
冨樫先生といえば、自分の作業キャパを超えると絵柄が破綻し、下書きのような状態で誌面に載せることで有名だけれど、これは月1連載だったために絵のクオリティーは保たれている。
ストーリーに関しても予測不能の展開と、冨樫先生独特のギャクセンスが全開で1話の密度が濃い。
2.一日で読み易いボリューム(単行本全3巻)
読み返すとなると、全3巻って非常にいい塩梅なんです。
ちょっと読んで居たら夕方・・・みたいな事にならずに、適度な長さで読み終われます。
ただし話のボリュームがぎっしりなので、軽く読み流せるというライトな漫画ではない。
ハンターハンターもいいですが、こういったオムニバス形式の漫画もまた読みたい。
3.バカ王子の斜め上を行く行動と予測不能の展開
この漫画はバカ王子が悪ふざけする事に尽きる。
そう分かっていても筒井君たち登場人物は思いっきり騙され、ヤラれてしまう。
僕もこんな大人になりたい。
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