きっかけは仕事に対する記事に共感したこと
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僕は先週、心理セラピスト・作曲家・学会認定音楽療法士である大塚彩子さん(以下、彩さん)のセラピー個人セッションを受けました。
そのきっかけはたった1つで、このブログ記事を目にしたこと。
今いる場所に、なんだか違和感を感じ始めることがあります。
それなりに一生懸命やってきたし、やれている仕事・職場だけど。
でも、実は心の中で、
もうがんばれない自分や
実はそれほどおもしろいとも思っていない自分を
どこかでわかっている。
なんとなく、もう終わってるかんじがするのも
どこかでわかっている。
とりあえず毎日乗り切ってるけど、
この先何年も、何十年も、ここにい続けるのかと思うと
目の前が暗くなりそうになる。
自分、このままでいいのか?
そんな疑問が日に日に大きくなる・・・・
でも、だからといって
じゃあコレだ!というのが見えているわけではない。
すぐに何か動けるわけでもない。
でも、今のここ、これはもう限界・・・
はっきりいって辛い。
でも・・・・
いやもうこれ、本当に自分のことが書いてあるのかと思いましたよ。
まるで若かりし頃に大槻ケンヂ著「グミ・チョコレート・パイン」を読んだときのような衝撃でしたね。
でもこれは社会人の普遍の悩みというか、30代、40代のサラリーマンならば、多かれ少なかれ同じ様な感情を抱いているのでは無いでしょうか。
そしてそれを皆、自分なりに消化・納得させ、今に至っているのではないでしょうか。
彩さんについては、これまで何度かセミナーを受講させていただいた作家・プロブロガーなど様々に活躍されている「立花岳史さん」の奥様だと知っていましたし、心の問題を取り扱ったセラピーやカウンセリングを行っているのも存じていました。
しかしこれまで、自分にはそういったカウンセリングがあまり必要だとは感じていなかったのです。
変な思い込みでしたが、自分は物事をロジカルに考える方だから、意識や行動も把握できているという思い込みがあったのです。
だから立花さんのセミナーに通ったり本を読んだり勉強することで、自分の中にスキルが蓄積されていき、それを元に自己肯定感を高めていけば現状を打開できるのではないかと考えていたのです。
でもこの記事を読んだ瞬間に、まさしく自分が何年間も悩んでいた事が全くそのまま書かれている!と思ったのです。
そして居てもたってもいられず、速攻でセッションの日程を予約しました。
いつも物事をウダウダしている自分にしては素早い決断だったと思います。
それだけこの問題に対して自分がどうにかしたい!と感じているんでしょうけど。
では早速、僕が受けたセッションについてレポを書きます。
同じような悩みを持つ方や、セッション自体に興味のある方の参考になれば嬉しいです。
僕自身も仕事の悩みから、まさかの急展開に驚きの連続でした!
個人セッションの流れ
まずセッションは決まった形式があるわけではなく、彩さんが質問をしていき、その対話の中から悩みやテーマを掘り下げていくといったものでした。
机を挟んで彩さんと並び、イスに座ってリラックスした状態で話しながら段々とテーマに焦点を当てていくといった印象でした。
※以下にセッション1~と項目を分けますが、これはブログとして読みやすくするためにまとめるだけであり、実際は一連の会話等は始めから終わりまで途切れることなく進みました。
セッション1:今の感情について
始めになぜセッションを受けたかという部分から始まりました。
・今のままの職場でいいのか?常に迷いや不安があり、打ち込めない
・10年に渡りどうも違うという「違和感」を抱きながら働いている
・待遇や職場環境、とりあえずどうにも好きになれない項目が有りすぎる
・だからと言って辞めることが出来ない
・そして辞めてまでやりたい事が見つからない
・やめることが出来ない理由は、お金、職場環境の変化に対する不安、世間や一般的な常識のようなもの
ここまでは、いつも自分で考えている範疇であり、いつも答えが出ずに堂々巡りだったわけです。
セッション2:感情の整理
しばらく彩さんとの話の中で、結局単純に「もうヤダし、やめたいんじゃないのか?」という指摘がありました。
自分でも薄々思っていた事なんですが、それをいつも友人や昔の彼女などに言われると、何だかんだ理由を挙げて否定していたんです。
しかし今回、端的に指摘されるともうそのとおりだなと、認めざるを得ませんでした。
そう、僕はただ単にイヤだから辞めたいだけなんだなと。
そこまで情熱を燃やせる対象ではないのだと、そういうことなんだろうと。
セッション3:親子関係について
でも仕事をやめることが出来ない、そしてやりたい事がない、そこが問題なのです。
それはなぜなんだろう?
その感情の縺れを紐解くために、自分の日常、育ちなどの背景を話しました。
仕事内容、入社当初、学生時代、少年時代、子供時代・・・。
そこで見えてきたのは真っ暗な深淵で長い間ずーと深い根を張っていた、ある感情でした。
それは「親子関係」具体的には「父親と自分、母親と自分の関係」でした。
・・・お恥ずかしい話ですが、僕は30歳を過ぎた今でも父親との関係が非常に悪いのです。
どのくらい悪いかと言ったら、まともに話したのは中学低学年くらいまで。
20年くらいはもう殆ど交流無し。
父親がどういう人物だったかは割愛しますが、小さい頃は怖い・苦手・嫌な存在と言う感じでしたし、反抗期に荒れることは無かったものの、ずっとコミュニケーションを取らず避けたままが続き、就職してからはほぼ一切交流無く今に至ります。
高校くらいからはお互い何か連絡が必要な場合は母親を介して伝言が伝わるといったものでした。
それ以降、大学進学など金銭的なことを父親にお願いする必要があるときは、本当に悔しくて惨めで、だけど仕方ないという思いを抱きながら一言二言話すと言った感じでした。
セッション4:感情のはざま
つまり僕の中では意識下では2つの感情が揺らぎつつ、バランスをとりつつ、堂々巡りをしていたのです。
①自己欲求・現状
・もうヤダ
・うまく続けられない
・辞めたい、他にやりたい事を探したい
という自身が発する欲求に対して、
②常識・思い込み
・そんな理由は世間に通用しない
・常識的に考えておかしい
・今より良い環境になる保障なんてない
・お金はどうするんだ?
というブレーキが掛かっているのです。
そして実は②の理由の根底にあるのが「親子関係」、具体的には母親を安心させようとする少年時代の僕の思い込みが勝手にコントロールしていたのです。
つまり
・僕は父親が嫌い、怖い→そんな父親と居る母親は可愛そうだ→僕が守ろう、ちゃんとしよう、幸せにしなくては
・父親とは仲良くできないという負い目→それ以外の部分はしっかりして母親を安心させよう
というような複数の無意識が今でもずっと根底にあり、それが今の「真面目」「常識的」な方向に向かせる仕組みになっていたのです。
そして、それらに覆われすぎて、本当にやりたい事が全く見えていない状態だということでした。
彩さんのお話では、
過去の幼少時代の考え方や意識は、一人では何も出来ない自分が、両親というごく小さいコミュニティで生き抜くために必要なものだった。
だけど今、大人になってもその当時の無意識が残っていて、物事を判断する際に、それに則った法則でいつも同じやり方を選択してしまう。
親を離れた今のコミュニティでは、その無意識が不要だったり変えていく必要があったりするのだけれど、自分だけではどうにもならない部分がある(無意識だから)。
要するに古いOSを使い続けていて、PCだけは新しいような状態に陥っている。
今必要なのは、新しいOSをインストールすること。
これを聞いたとき、本当に衝撃が起こりました。
こういった親と子の因縁のような話って、心理学の本などでは良く聞く話じゃないですか。
でもまさか自分もこんな感情に支配されて居たという事が驚きだったんです。
すっかり親離れした気でいた僕でしたが、実は今でも小さい子供のまま縛られ続けていたわけです。
そしてこのフィルターを通してみると、これまでの30年以上の行動全てについて絶対的に腑に落ちたのです。
少年時代の振る舞いや、毎回友人となる人のキャラクターが同じ事、大学進学やアルバイトの職種、就職に至るまで全てといっていい程に。
僕の感情はたかぶり、少年時代の健気な自分の背中を見た様な思いで、堪らずに泣いていました。
こんな感情的になったのはいつ振りだろうというくらい、動揺してしまいました。
だけど30年来の謎が解けたような安堵の気持ちに満たされたのも確かでした。
セッション5:父との対峙
その後イスを用いたセッションを行いました。
イスを家族の人物それぞれに見立て、それを自分からの距離や向きを考えながら配置していくのです。
そうすると自分以外(父親・母親・妹)の距離が近いのに対して、僕だけ距離をとるような今までの家族でのポジションが浮き彫りになりました。
そこで自分の立場だけでなく、父親、母親の立場になってみるということを実践しました。
そこで感じた事がとても興味深かったのです。
母親:父親の自分勝手な性格を判った上で一緒にいる。僕が思っている程父親に対してネガティブな感情はない。別に僕が守らなくても父親と二人でうまくやっている。
父親:彼自身の複雑な生い立ちや父親との関係もあり、男性自身があまり好きではない。息子がどうというより、男性に対する冷たさがある。彼自身がこれまでプレッシャーと戦いながら家族を守り、父親を担っている。
これはその時に感じた自分の意見なので、正解かどうかは判りません。
ただ、何となく近い感情であるという直感があります。
そして彼らの気持ちを感じる事で、子としての立場を離れ、個としての彼らをある程度認めることが出来たのです。
セッション後に感じたこと
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セッションを終え、すっきりとした迷いの無い気持ちを感じました。
父親に対するネガティブな感情が無くなったわけではありませんが、とても軽減し、あまり気にならなくなった印象です。
なぜかというと、この30年以上抱いていた「何故だか不仲」という関係性や気持ちの原因が特定できたからです。
そしてその根源にある少年時代の思い込みは、今となっては必要ないのが分かったからです。
僕はずっと、この年になっても両親と仲が悪いのは、ヤバイ人間だ!と思っていた部分があったんです。
でもそれにも理由がしっかりあって、どういう仕組みでそう感じるようになったのか、というのが理屈でわかったのがとても嬉しかったんです。
これはとてもいい兆候だと思いました。
もし気になった方がいたら、セッションをお勧めいたします。
僕自身の30年以上絡まっていた謎が数時間で解け始めたっていうのを考えると、何でもっと早くやらなかったんだろう!!!という思いです。
正にバージョンアップを体感したような状態です。
次回、再びセッションを受けてみたいと思っていますが、仕事を辞めたい~という部分へのフォーカスではなく(それは後日)、自分の心の仕組みを紐解く方向でお願いしたいと思っています。
【大塚彩子さんのブログ】
自分の心の中を紐解きたいかたは読んでみてください。
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