僕の機械式時計の原点、二十歳の頃の淡い記憶を再び刻む。
もう大学の頃の倍の年齢を重ねてしまいました。そんな昨今、あの頃好きだった時計を見つけました。それはSEIKOから発売されている『セイコー5』と言う逆輸入の安い機械式時計。あの当時雑誌で見てから、一気に気になりました。週末に御徒町のアメ横まで出かけて、色んな店を回っていい感じのヤツ探したなぁーと感慨深い気持ちになってしまいました。何年も愛用していたのに、そのあと就職して調子乗ってオメガなんかを購入したりして、いつの間にかあの時計は無くなってしまったんだけども。大学と童貞とバイトと初めての彼女と、あの頃の日々を思い返すことの出来る時計。懐かしさと、初心を思い返したくて、似たモデルをアマゾンで購入してみました。腕にはめると秒針が動き出し、あの頃の時間を再び刻み始めるかのような、淡い思いが溢れてきます。今でも探せば1万円を切るコスパ最高の「セイコー5」は僕が初めて買った機械式時計です。
SEIKO『SEIKO 5(セイコー・ファイブ) SNXS7』
<セイコー5とは>
『セイコー5』はSEIKOが海外、主にアジア向けに販売している機械式時計です。低価格でありながらも信頼性の高い機械式時計でデザイン的にも優れているため日本へ逆輸入されています(日本製もあります)。昔だとアメ横とか新宿なんかでよく見かけたんですけども、最近はどうなんでしょうかね。
名前の由来としては、「5つの機能を持つ」ことから『セイコー5』と名付けられています。その機能とは以下の通りです。
① 耐久性のあるゼンマイ(ダイヤフレックス)
② 耐衝撃性(ダイヤショック)
③ 自動巻き
④ デイデイト表示(日、曜日)
⑤ 防水性能(日常生活防水≒3BAR)
電池交換の不要な機械式、耐久性のある頑丈な作り、デイデイトと生活防水という至れり尽くせりで世界のSEIKO製とくれば、一昔前の海外で人気だったんだろうなぁと。
セイコーファイブ – Wikipedia
<外観・機能などの紹介>
▲ 三針にデイデイト、夜光のバーインデックスは太めで視認性がいい。
▲ シルバーの顔がオッサン臭くていい感じだ。
▲ ベルトもバックルもまだ新品で綺麗。
▲ 夜行もバッチリ、かなり明るく光る。
▲ 逆輸入でなく、コレは日本製。小さく「MADE IN JAPAN」が光ります。海外製と日本製の区分けというか、販売先とか目的は不明なんだけど、日本製はこの文字と、型式の最後に「J」が付くので判断するようです。
<仕様などの紹介>
・型式:SNXS73J1
・駆動:自動巻き、7S26キャリバー
・カレンダー(日付・曜日)
・ルミブライト(夜光、針・インデックス部分)
・日常生活防水
・裏蓋スケルトン
・素材:ステンレス(ケース)、ステンレス(ベルト)
・サイズ:幅 約37 mm、ケース厚 約12 mm
・ベルト幅:18mm
・重量:約90g
・腕回り:約15-20cm
・パワーリザーブ:約40時間
・付属品:ケース・保証書・取扱説明書
特徴・オススメな点
1.クラシカルな雰囲気の機械式時計が低価格で買える
クラシカルでカッコいい顔してると思うんですよね。別の人が見たら、ただのオッサン臭い時計って見方かもですが、、。個人的にはこういうシンプルで渋めの顔が昔から好きなので、満足してます。文字盤の色はシルバーです。いつも文字盤は黒が多いので、別の色にしてみたかったんですよ。大学の頃に付けていたモノもシルバーだったし。でも同じシリーズの黒もネイビーもカッコいいですよ、ネイビーちょっと迷いましたもん。
価格も探せば1万円を切る価格で販売されてるモノもありますし、ちょっと遊びの1本として持ってるのもいいんじゃないでしょうか。最近セレクトショップなどで見かける「セイコー5スポーツ」って新たなラインは若めの年齢層をターゲットにしたデザインって感じが強いですね。価格も3、4万くらいでちょっと高いなと思うし。1万円切るくらいでこのクオリティってのが『セイコー5』の魅力だと思うんですけどもね。
2.最近少ない、40mmを下回る絶妙なサイズ感
最近の傾向として、40mm以上の時計が多すぎる気がします。僕は手首が細いのでデカい時計が似合わないのと、好みとして40mm以下の、出来れば37mm〜39mmの時計が好きなんです。上の「セイコー5スポーツ」も42mm程で残念。
3.種類があり過ぎる
購入した『SNXS73J1』はかなり落ち着いた雰囲気の顔ですが、セイコー5って本当に種類があり過ぎます。文字盤の色やデザイン、針の形、ケースの形、ベルトなど色々過ぎです。正直全てを把握するのは難しいんじゃないかと。コレよりももっとスポーティーだったり、遊びのある若めなデザインのモノも数多く存在します。各々が気になるモデルはきっと見つかるはずです。
4.4時位置にある竜頭が出っぱらず手首に優しい
竜頭が3時の位置にある腕時計だと、竜頭が手の甲に当たって気になる場合があります。コレは竜頭が4時の位置にあるのと、でっぱりもかなり低いので、手の甲と全く干渉しないです。ほとんど竜頭が見えないのでケースに竜頭ガードも無く、ツルッとした顔がクラシカルな雰囲気に一役買ってるように思いますね。
5.裏蓋がスケルトンで機械式の楽しさがある
普段見えるところでは無いですけども、裏蓋がスケルトンでメカニカルな構造が見えるのは楽しさがあります。海外だと偽物じゃ無いか確認のためにスケルトンになってるって話もネットで読んだことがあります。
6.曜日表記が「英語」と「その他」の2カ国語
個人的に面白いのが、曜日表記です。曜日は「英語」と「別言語」の2カ国表記なんですが、購入してみないとどんな言語か分からないんですよね。日本人ならば英語表記で使うのが大半だと思うんで不便さは無いですが、僕のは「英語」と「アラビア語(多分)」でした。フニャフニャの文字がいい感じです。
▲ 0時頃はまだ何も変化なし。日付が地味にデイトジャストの動きするのも良いんだよなぁ。
▲ 0:30を回る頃、曜日がじんわり動き出します。
▲ 0:43頃、おそらく土曜だと思われるアラビア文字が。
▲ 2:27頃、再び曜日が動き出します。
▲ 3:20頃、英語表記の日曜日の表記に落ち着きます。
注意・イマイチな点
1.ベルトのチープ感は否めない
低価格のため仕方ないですが、ベルトやバックルは一見してチープ感がありますね。装着すると軽くて薄くてチャカチャカするのを実感します。逆にこのチープ感を楽しめるって感じですけど。今後、革ベルトとかNATOストラップと交換して楽しみたいと思ってます。
2.(ネット購入だと)ベルトの調整を自分でする必要あり
ネットで購入すると、ベルト調節は自分でする必要があります。有料だと思いますが、時計屋さんに持っていくとか、ヨドバシカメラなんかで調整ってしてくれるとは思いますけどね。僕は時計のベルト調整用の治具を持ってるんで、それで調整しました。
3.防水性は生活防水レベル
どのくらい防水性があるか不明ですが、竜頭もねじ込み式じゃないし、仕様でも生活防水と明記されています。雨とか手洗い程度なら問題ないでしょうけど、海川遊びやお風呂は厳しいのかな?って気がしてます。
下記リンクにありますが、「汗、雨などの日常の水滴レベルに耐えられる防水性の事らしいです。
4.ハック機能なし
「ハック機能」とは竜頭を引き上げる事で、秒針を停止させる機能です。つまりこの時計は秒単位まで時間を合わせることができません。逆にいうと、この機械式時計でそこまでの精度がないって事でもあるんですけど。キャリバー7S26の精度は日差-20~+40という事ですので、幅で言うと60秒、最大で1日で1分くらいはずれるって考えておけばいいんですかね。おそらく個体差で当たり外れがあるんだと思うですが、僕のモノはそこまでのズレを感じないですね。
5.故障した際の問題(2023年追加)
3年ほど使用し、最近竜頭が取れて紛失してしまいました。
愛着のある時計なので修理を考えているのですが、時計の金額が1万円台なのに対し、修理もその位掛かってしまうとの事です。(竜頭取り付け、メンテナンス含む)
やはり金額の安い時計はメンテナンスが時計と同額になってしまうので、新しいのを買ったほうがいいのではないかという思いにもなってしまいますね。
傷防止のためのフィルムを貼ってみました
仕事柄よく時計を傷つけてしまうので、傷防止用のフィルムを貼りました。2枚入りで200円ほどなのでオススメです。完全に防げるわけじゃ無いですけど、ガラス面にガッツリ傷が入ると当人も傷つきますからね。
▲ 購入したのはトラン製「高硬度アクリルコート保護フィルム」サイズだけは間違えないようにしてください。
▲ フィルムの表裏にもシートがあり、貼りやすい構造。
▲ フィルムは2枚入りで表面を拭くためのシート付き。
▲ はじめに拭き取りシートで時計の表面の汚れを取る。
▲ はじめに、下面の「はく離シート」の半分を剥がします(2分割になってるので、片側どちらかを剥がすだけ)。
▲ 剥がした方をガラス面に貼り付け、そのままもう一方の「はく離シート」もゆっくり剥がします。
▲ 指でしっかり押して、ガラス面に固定します。
▲ 上面の「マスキングシール」を剥がします。
▲ できました!透明過ぎてフィルム貼ってるのか判らないです。コレでガンガン使えます。
以上、よかったら参考にしてみてください。
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