いけだたかし『34歳無職さん』1巻〜8巻1年間無職でいることを決めた主人公の淡々とした日々がジワる。

毎日の淡々とした日々とその変化を楽しむ

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34歳、バツイチの主人公が前職を辞めたのを機に、1年間無職でいることを決め、その何気ない日々を淡々と繰り返す物語。

とはいえ、その中で離れて暮らす娘や元旦那、友人たちが現れては主人公のディテールがだんだんとわかってくる。

じんわりとハマる漫画でした。

※一部ネタバレ有りです

いけだたかし『34歳無職さん』

◆作者:いけだたかし

◆連載期間:2012年〜2016年(全8巻)

◆掲載誌:月刊コミックフラッパー

◆解説:

34歳。一般に働き盛りと言われる三十代半ば。その人生の最盛期に彼女は色々と思うことあって‘1年間何もせずにいよう’と決めます。でもって始まる無職ライフ。新しい掃除機に一喜一憂したり、夜の街に耳を済ませて銀河鉄道に想いを馳せたり…急がず、焦らず、働かずな無職さんの日常をそっと覗いてみませんか?

34歳無職さん – Wikipedia

社会から取り残されて浮遊する雰囲気を味わえる

僕も同じように仕事を休んでいるので、なんだか主人公の気持ちがわかるような、同じ立ち場になって読むことができました。

意外に毎日って淡々としていて、あっという間に1日って過ぎてしまい、1週間、1ヶ月って経過してるんですよね。

読み進めていくうちに、元旦那や子供の存在、なんとなくの別れた理由もわかってきますが、結構神経質でキツいタイプの主人公が見えてきて、穏やかでのんびりした性格と異なる一面が見えてくる。

きっとそういう余裕がない状態で離婚して、仕事も辞めて、一度のんびりリセットしたかったんだろうなと。

1年間が進んでいく中で、彼女の心境にも変化が出てきて、だんだんと次に進む方向を目指します。

そんなお話です。

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34歳無職さん 1 34歳無職さん 2 34歳無職さん 3

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34歳無職さん 7 34歳無職さん 8

この漫画のココがオススメ

1.淡々とした日々が落ち着く

本当に普通の毎日の暮らしを描いています。

掃除したり、ご飯作ったり、昼寝したり。

そういう普通さがなんだか読んでいて落ち着きます。

これまでの僕は「ベルセルク」とか激しい漫画を読みすぎたのかもしれません。

2.必要最低限のセリフ

あまり会話がなく、主人公の独り言が多いです。

絵だけで読み進める箇所も多く、それも含めて静かな印象が常に付きまといます。

ネガティブな暗さはあまりないですが、落ち着いた漫画っていう感じが新鮮でした。

3.さっぱりした絵

丁寧でさっぱりした絵柄が好感持てます。

ベルセルク」「キングダム」「男塾」みたいな漫画ばかり読んでいたので、読みやすくて目に優しい。

4.人生系漫画として楽しめる

僕は人生系漫画が好きなので、この一年間を通して主人公が成長するという意味では人生系漫画として楽しめました。繰り返す日々の中でこれからの人生を考える主人公に自分を照らし合わせて読んでいました。

まとめと思ったこと

・一年間無職であることを決めた主人公の淡々とした生活がツボだ

・特に何か有るわけじゃないのに、それでも日々は物語に溢れている

・何もしないと金が減って体重が増えるのは非常に共感できる

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