浪人生なのに恋愛して失恋して全然勉強しない話
今週読んだマンガです。
以前、それも高校生くらいに古本屋で買って読んだ覚えが有るのですが、久々に読みたくなりamazonで購入しました。
この春から浪人生になる方もいらっしゃると思いますが、80年代〜90年代にあった(現在はどうかわからないですが)受験戦争時代の浪人生スタイルを感じるのもいいんじゃないでしょうか。
結局はいつの時代も恋愛優先になってるってコトが分かりますよ。
※ネタバレ有りですのでこれから読もうとしている方は注意です
原秀則『冬物語』
◆作者:原秀則
◆連載期間:1987年〜1990年
◆その他:第33回小学館漫画賞
◆登場人物
森川光(もりかわ ひかる):主人公。5つの大学を受験するも全て落ち、当時付き合っていた彼女にまで捨てられた末、浪人生活に突入する。性格は典型的な優柔不断であり、場の雰囲気に流されやすいタイプ。予備校で偶然出会ったしおりに一目惚れ以来、東大専科コースを選択していたが、私大文系コースに移る。一浪の末、八千代商科大学に合格し、不本意ながらも入学する。日東駒専に対する未練があり、八千代商科大学を休学、実質的に二浪の末、専修大学に補欠合格して入学する。
雨宮しおり(あまみや しおり):ヒロイン。おとなしめで思いやりのある性格。北海道より上京。東大を目指してひたすら勉強していたが、浪人する。全国模試において連続1位をとれるほどの秀才。光とは友達以上恋人未満の間柄。二浪の末、東大へ入学する。
倉橋奈緒子(くらはし なおこ):もう1人のヒロイン。勝気な性格で、情が深い。私立文系コースを受講。慶應大を目指してはいるものの、仲間と毎日遊んでばかりの日々を過ごす。ひょんなことから光と出会い、だんだんと意識していく。二浪の末、慶大医学部医学科に合格するものの、入学することはなかった。光やしおりより1歳上。
高山淳(たかやま あつし):奈緒子と同じアルバイト先で働く高校生。早慶クラスの大学へ現役合格する事を約束に、奈緒子に近づこうとする。傲慢な性格だが秀才。慶大に現役合格を果たすものの入学せず、後期日程にて合格した東大に入学する。
田代圭一(たしろ けいいち):しおりの彼氏にして、東大生。しおりとは高校が同じ。
◆あらすじ:森川光は日東駒専レベルを含む5つの私大を受験したものの、偏差値が最低レベルといわれる八千代商科大まで全て不合格となり、浪人生になる。予備校へ通うため、受付で順番を待っていた際、前列に居た雨宮しおりに一目惚れをし、雨宮と同じコースを選択することを決める。そこが東大専科コースとは知らずに…。
主人公の森川光が優柔不断すぎて共感する
この物語は主人公で浪人生になった森川光の優柔不断さが全ての漫画です。
まず浪人生になったのに勉強か恋かで迷う。
私大コースか東大コースかで迷う。
憧れの子か好意を寄せてくれる子かで迷う。
滑り止めで入った大学か、やめてもっといい大学へ行くかで迷う。
いや、もうずーーーーっと主人公は迷っている訳です。
それは、大学進学に対しての明確な基準がないから。
学歴至上主義のさ中で、主人公は志望校の選択を「自分の入れるレベルのその中でもいい大学へ行く」という目的しかないために、軸がブレブレな訳です。
でも今の受験生だってこう言う思いの人っていると思うんですけどね。
この漫画のココがオススメ
1.主人公の優柔不断に共感
これに尽きます。
うざい程に悩みまくる姿はまるで自分のようで途中読んでいて辛くなりました。
2.結構な読み応えあり
物語は進み、結局1浪して入った大学を辞めて2浪に突入します。
なので、全巻読んだ後は結構な読後感を味わえます。
それぞれのキャラクターがしっかりと地に足のついた終わり方になってますしね。
3.食べる描写が良い
圭ちゃん(田代圭一)がジャガイモを囓る描写がとても好きなんです。
この漫画のものを食べる描写が何だか好きなんですよね。
4.好きなことをして生きる決意をしたヤツは強い
今よりも大学進学=幸福と考えられていた時代だと思うのですが、そんな時にも大学進学せずに演劇や仕事に生きがいを見入出だす人たちがいて、そういう人の輝きは普遍的なものがあります。
5.女性キャラクターのあるある感
もう光が本当にしおりちゃんに振り回されっぱなしなんですが、しおりちゃんもズルい女だと思うのですよ。
好意を逆手に、弱ってる時に甘えたりして・・・
僕は素直に好意を伝えてくれる奈緒子を応援したくなるなぁ。
まとめと思ったこと
・主人公の悩みまくりな性格に共感する
・本当に受験の参考になるのは「ドラゴン桜」だと思うぞ!
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