バンド史上、最もヘヴィでダークでメタリックな作品。
『Train of Thought』はアメリカのプログレッシブ・ヘヴィ・メタルバンド「Dream Theater(ドリーム・シアター)」が2003年に発表した通算7作目(ミニアルバム除く)に当たるスタジオアルバムです。
本作品はバンド史上最もヘヴィさ、ダークさを前面に押し出している作品で、モノクロのアルバムジャケットからもその雰囲気が伝わってきます。前作6thが6曲だった(Disk1)事の続きで、本作品は全7曲、ちなみに次作の8thは全8曲となっています。彼らはこういう隠れた仕組み作るのうまいよなぁ。
タイトルの『Train of Thought』とは、「一連の思考」「思考の繋がり」という意味らしいです。このタイトルがそこまで作品を形容するとは思わないけれど、でも作品と通して漂う似た雰囲気や、6曲目「Stream of Consciousness」が「意識の流れ」という意味だったりして、このアルバムのタイトルとしてとても良いなぁと思いますね。
Dream Theater(ドリーム・シアター) 7thアルバム『Train of Thought』(2003年)
<アルバム曲目>
01. As I Am
02. This Dying Soul
IV. Reflections of Reality (Revisited)
V. Release
03. Endless Sacrifice
04. Honor Thy Father
05. Vacant
06. Stream of Consciousness(インストゥルメンタル)
07. In the Name of God
<リリース情報>
リリース:2003年11月
スタジオ:Cove City Sound Studios and Pie Studios
レーベル:エレクトラ・レコード
プロデュース:マイク・ポートノイ、ジョン・ペトルーシ
<メンバー>
Vo:ジェイムズ・ラブリエ
Gt:ジョン・ペトルーシ
Ba:ジョン・マイアング
Key:ジョーダン・ルーデス
Dr:マイク・ポートノイ
個人的レビューその他もろもろ
本作のヘヴィでメタリックな音作りは、個人的には大好きでした。その反面、メロディアスで4thアルバムに見られたようなポップさは後退気味。でもこういう彼らを待っていたファンは多かったようで、凡そ好意的な受け入れ方をしていたように思います。だって彼らはプログレ・メタルバンドなのだから。
今までの作品の中でも相当メタル寄り、でも彼ららしさが十分に見える純然たるプログレッシブ・メタルな作品。そこに時折見え隠れする、メタリカなどメタル系先輩たちからの影響が曲を彩るスパイスとしていい塩梅で効いている。そういう匙加減が非常にうまい作品です。
個人的オススメ曲
#02. This Dying Soul
勢いのあるヘヴィなこの曲は、メタリカの「Blackend」を彷彿させるフレーズが聴いていてニヤリとしてしまう。でもパクリって感じじゃないんだよなぁ、彼らのアイデンティティが軸にあるからこそのオマージュの楽しさのようなものを感じますね。
#06. Stream of Consciousness
アルバム唯一のインスト曲。
このインスト曲は彼らのインストの中で一番好きだ。メタリカの「ORION」を髣髴とさせる展開の中で、各自バカテクを披露する。特にペトルーシのギターは凄過ぎて、何やってんのか意味不明。テクニカルでスリリングな展開が終わり、ラストのメロディアスにギターとキーボードが絡みながらフェイドアウトする所は聴いてて気持ちよすぎて昇天しそうになります。あと、この曲は前曲の「05. Vacant」からの連続した流れで聴くと一層楽しめます。
オフィシャルHP・リンクなど
■ オフィシャルHP
■ 公式アカウント
コメント