SIXX:A.M.『Maybe It's Time (feat. Corey Taylor, Joe Elliott, Brantley Gilbert, Ivan Moody, Slash, AWOLNATION, Tommy Vext)』(2020年)

HR/HM(アメリカ)

豪華ゲスト陣が伝える感動的な楽曲はロックファンならずとも必聴の作品

アメリカのハードロックバンド「Mötley Crüe」のベーシストとして有名なニッキー・シックス率いるトリオ編成のロックバンドである「SIXX.A.M.」。彼らが2016年に発表した5thアルバム「Prayers for the Blessed」の収録曲である『Maybe It’s Time』に豪華なゲストを迎えた新バージョンが発表されました。
これは米国で蔓延するオピオイド(鎮静剤)使用障害の問題に取り組む「Artists For Recovery」への支援として発表されたもので、アーティストの印税は「Global Recovery Initiatives」へ寄付されます。また今後公開予定である、薬物依存のティーンエイジャーを扱った映画「Sno Babies」のサントラとして使用されることも決まっています。
とにかく豪華なゲスト陣でアレンジも素晴らしいので、ロックファンじゃなくても一度聴いてみて欲しいです。

SIXX:A.M.『Maybe It’s Time (feat. Corey Taylor, Joe Elliott, Brantley Gilbert, Ivan Moody, Slash, AWOLNATION, Tommy Vext)』

<曲目>
01. 「Maybe It’s Time」
(feat. Corey Taylor, Joe Elliott, Brantley Gilbert, Ivan Moody, Slash, AWOLNATION, Tommy Vext)
・リリース:2020年
・スタジオ:ー
・レーベル:Better Noise Music
・プロデュース:ー

<メンバー>
SIXX.A.M.
・Ba:ニッキー・シックス
・Gt:DJアシュバ
・Vo:ジェームズ・マイケル
ゲスト
・Vo:コリィ・テイラー
・Vo:ジョー・エリオット
・Vo:ブラントリー・ギルバート
・Vo:イヴァン・ムーディー
・Vo:トミー・ヴェクスト
・Gt:スラッシュ
・バンド:エイウォルネィション

個人的レビューとその他もろもろ  

この曲を何気なく聴いてマジで驚きました、ぶったまげました。いや、ホントに素晴らしいアレンジで、豪華ゲスト達の魅力を非常にうまく伝えています。元々ニッキー・シックスの作った楽曲が良いのは大前提であるんですが、それでもコレを聴いてしまうと原曲がスカスカに思える程のドラマ性と完成度を誇っています。出来るならばPVを見ながら聴いて欲しい曲です(下記リンクのYouTubeで観ることが出来ます)。なぜなら中堅から大御所のロックアイコンたちが次々と画面に登場し、その楽曲を盛り上げている姿を拝見することが出来るからです。以後はPVを観ていないと分からないゲストの事を書いてしまいますがご了承ください。

▶︎ SIXX:A.M.

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▶︎ イヴァン・ムーディー(ivan moody)

Ivan Moody Reveals Plan to Turn Homes Into Recovery Centers

僕個人はファイブフィンガーデスパンチ(5FDP)のイヴァン・ムーディーが特に気に入ってしまいました。彼の歌声の艶感としゃがれ感がとても好みだったのもあるけれど、PVで見る彼の、演じているかのような歌い方が非常にエモーショナルで感動的だったからです。顔(頭部)までタトゥだらけでアル中の中年白人男性顔なのも(彼自身はもう2年以上断酒しているけれど)ロックな雰囲気に一役買っていて良かったです。

▶︎ ブラントリー・ギルバート(brantley gilbert)

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カントリーミュージック界では知らない人が居ないという彼だけれど、僕は全く知らなかったです。日本人にとってカントリーロックって知名度の低い分野なのかも知れないけれどアメリカでは大スター、日本で言うと演歌や歌謡曲に近いジャンルなのでしょうかね。けれど、彼のカントリーロックやサザンロックってジャンルは、ハードロックの親戚の様な印象で、非常に近しく相性がいいように思いました。従って彼のテイストは全く違和感なく受け入れられています。
彼はアメフト選手の様なごつい身体と顔一面髭モジャなのだけれど、瞳や顔立ちに少年ぽさを残したアンバランスさがあって不思議な魅力を放っています。一つだけ気になるのは、PVで最初は無かった右腕のタトゥーが、途中からバリバリ入ってるのはどういうことなんだろうか(合間で入れたのだろうか)。

▶︎ ジョー・エリオット(joe elliott)

Def Leppard's Joe Elliott on music critics, streaming services and why you  can't be a real punk rocker unless you're from Britain - Los Angeles Times

ベテラン英国ハードロックバンド「デフ・レパード」のヴォーカルである彼もこの曲のゲストシンガー。正直、当初は彼が参加してる意味がそれほど見えなかったですね。彼のハスキーでそこまで強くないボーカルが最大限に活きるのは、「デフ・レパード」での楽曲や重厚なコーラスワークがあってこそだと思っているから。ニッキー・シックスと同じ時代を生き、仲が良いのかな?とか、彼を除くと中堅メンバーばかりになるからバランスを取ったのかな?とか考えていたのですが。そんな中、途中から気づいたのは、彼の歌う2番の歌詞

When I was young,
I was dumb I was never strong enough
I wish I had the guts to say…

若かったころ
俺は愚かで決して十分に強くなかった
勇気を出せたら良かったのに…

という過去を振り返るようなパートを歌っているところ。そんな歌詞を歌うには非常に説得力のある人選でしたね。40代くらいの中堅が歌うより、彼くらいのレジェンドが歌う事で歌詞のストーリー性を際立たせる狙いがあったのかなと。

▶︎ コリィ・テイラー(corey taylor)

スリップノットやストーンサワーのヴォーカルであるコリィは2番のサビから登場します。一聴しただけで彼と分かる声で、丁寧に静かに歌い上げていきます。コリィの歌声はやっぱいいなぁ、流石って感じで2番目のサビに続くCメロを控えめに歌い上げることで次に来るギターソロと大サビがぐっと盛り上がる展開をアシストしていますね。

▶︎ トミー・ヴェクスト(tommy vext)

Bad Wolves' Tommy Vext Recovering From Bronchial Infection

バッド・ウルヴスで活動する鬼ゴリマッチョな彼はその見た目からは想像できないほどに甘く表現力のある歌い方をしますね。そのギャップ萌えが凄くズルいです。彼の低音域の太く粘り気と伸びのある声は魅力的でカッコいいので、自身のバンド(バッド・ウルヴス)の方も気になりました。 

▶︎ エイウォルネイション(awolnation)

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元々存じ上げてない彼らなのですが、正直あまり印象が無かったです。PVでもあまり出ていなかったし、、、。ただ彼らはバンドで参加しているとのことで、この曲の素晴らしいアレンジにも貢献しているのだろうかな?と思いました。

▶︎ スラッシュ(slash)

SLASH!! - JapaneseClass.jp

ガンズアンドローゼスのギタリストであるスラッシュも参加しています。ただこのPVには映っておらず、どこが彼のプレーかも自分には分かりませんでした。おそらくギターソロじゃないかな?とは思うものの、PVではDJアシュバが弾いてるんですよね。PVにも出てたら盛り上がっただろうになぁ。

僕ら日本人には馴染みの薄いオピオイド(鎮静剤)使用障害ですが、アメリカでは大きな問題となっているようです。この曲を聴く(購入する)ことで少しでも活動に貢献できたり、これまで知らなかった問題に対して関心を持つことを狙ったチャリティーの一環なのでしょうが、ミュージシャンの底力を改めて知ると同時に、このような素晴らしい作品を生み出してくれたことに感謝しています。

以上、良かったら参考にしてみてください。

PV『Maybe It’s Time』

オフィシャルHP・リンクなど

■ オフィシャルHP

Sixx:A.M.
Official site for the band Sixx:A.M. - Sixx:A.M. is Nikki Sixx, Dj ASHBA and James Michael
https://www.universal-music.co.jp/sixx-am/biography/

■ 公式アカウント

Instagram

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