RONNIE ATKINS(ロニー・アトキンス) 1stソロアルバム『ONE SHOT』(2021年)

ハードロック

命の限りを燃やして産み出した至極のソロアルバムの誕生

この『ONE SHOT』はデンマークのHMバンドである「PRETTY MAIDE(プリティー・メイズ)」のヴォーカルとして知られる、RONNIE ATKINS(ロニー・アトキンス)が2021年に発表した彼自身の1stソロアルバムです。
彼は2020年、一時は完治した自身の癌が再発・転移し、現在闘病中であることを公表しました。癌の状態はステージ4と、あまり望ましくない状況にあるにもかかわらず、その様な姿は微塵も感じさせない力強さとポジティブなエネルギーに満ちた素晴らしいアルバムです。

RONNIE ATKINS(ロニー・アトキンス) 1stソロアルバム『ONE SHOT』(2021年)

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<アルバム曲目>
01. リアル
02. スコーピオ
03. ワン・ショット
04. サブジュゲイテッド
05. フリークエンシー・オブ・ラブ
06. ビフォア・ザ・ライズ・オブ・アン・エンパイア
07. マイルズ・アウェイ
08. ピクチャー・ユアセルフ
09. アイ・プロフェサイズ
10. ワン・バイ・ワン
11. ウェン・ドリームズ・アー・ノット・イナフ
《日本盤限定ボーナストラック》
12. ワン・ショット(オーケストラ・ヴァージョン)
・リリース:2021年
・スタジオ:ー
・レーベル:frontiers records/ word records
・プロデュース:クリス・レイニー

<メンバー>
・Vo:ロニー・アトキンス
・Gt:クリス・レイニー、ポンタス・ノルグレン、キー・マルセロ、オリヴァー・ハートマン、ジョン・ベルグ
・アコギ:アンダース・リングマン
・Ba:ポンタス・エグバーグ
・Key:クリス・レイニー、モルテン・サンダゲル
・Dr:アラン・ソーレンセン
・バッキングヴォーカル:クリス・レイニー、オリヴァー・ハートマン、リネア・ヴィクストロム・エッグ

個人的レビュー・その他もろもろ  

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僕が初めて生のロニーを観たのは、本家のプリティ・メイズのライブではなく、トビアス・サメット率いる「AVANTASIA(アヴァンタジア)」のライブでした。その時の彼のパワフルなヴォーカルに熱く心を揺さぶられたのを覚えています。あとロニーって身体デカくて歌ってる時の顔がスゲー怖いから、当時は勝手に怖い人だと思ってました。ライブ後の穏やかな笑顔を見て、本当は良い人なのかも!と思った事を覚えています。
彼のメタルソングの歌い方はとても特徴的で、喉から絞り出すようなラフなスタイル(ガナり声)と、押えて甘く歌うスタイルを曲調によって使い分けています。(あまり知識が無いのですが)こういう歌い方を使い分ける人の先駆けだったんじゃないかなと思ったりもしています。今はデス声とクリーンヴォイスを使い分けるヴォーカルって多いですけどね。
本アルバムの最大の特徴としては、何といっても現在進行形で病魔と戦う彼が歌う、魂を込めたメッセージに溢れた作品であるという事です。ほぼ全曲の作詞作曲を行い、今の彼の想いを全て曲に込めている所からも、このアルバムに対する熱量が伝わってきます。
しかもこうした状況にもかかわらず、彼の作り出す楽曲は非常にポジティブで、生きること、愛することを歌っているのが特徴的です。暗い雰囲気の歌は無く、メタルというよりもデフ・レパードの様な爽やかメロディアス・ハード・ロックという雰囲気の楽曲が並びます。メロディックでポップな楽曲はロックファンだけじゃなく、様々な人たちに受け入れられそうな楽曲になっています。 
ロニーのヴォーカルは厳しい体調であると思えない程に力強く、ポジティブなエネルギーに満ち、聴くものたちを勇気づけています。歌詞は内省的な内容ではあるけれど暗い訳ではなく、先を見つめこれからも進んでいくんだという強いメッセージを伝えています。
僕はこの素晴らしいアルバムを聴いて、彼の1stソロアルバムとしました。是非とも2ndソロアルバムにも期待したいです。

個人的オススメ曲

#01「Real」
歌いだしから非常に美しいメロディのハードロック調の曲。程よいアップテンポがアルバムの1曲目に丁度良い。爽やかで歌詞もポジティブで元気を貰える曲。

#03「One Shot」
タイトルトラックである#03はバラード調のナンバーです。Aメロ、Bメロのバラード調から一転して、サビは力強く、ロニーの想いが詰まった歌詞に載せて歌い上げる。命もを燃やしながら進む彼の生き様と重なって、どうにも感動してしまいますね。また日本版ボーナストラックである#12はコレのオーケストラバージョンとなっていて、そのアレンジも中々いいです。 

#10「One by One」
ゴッドハードを思わせる爽快感のあるハードロックです。サビのヴォーカルが重なりあい、重厚なコーラスが心地いいです。

<番外編>

Pretty Maids「Future World」
ロニーの在籍するベテランバンド「Pretty Maids」の代表曲「Future World」。勢いのあるサウンドは今聞いてもカッコいい。

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